八鹿酒造の主力製品「夫婦杉 自然米酒」は、秀明自然農法で栽培された山田錦を100%使用して醸造された純米酒です。
このページでは、秀明自然農法についてご説明いたします。
秀明自然農法とは
秀明自然農法は岡田茂吉師が提唱した自然栽培法
秀明自然農法は、宗教家であり文化人でもあった岡田茂吉師(1882-1955)によって提唱されました。
- 肥料も与えずに作物が育つはずがない
- 農薬を使わずに無事に収穫できるはずがない
多くの人はそう、疑問視していました。
しかし、岡田茂吉師は、自然尊重・自然順応の理念をもとに自ら自然農法の実践を行いました。
そして、効果や結果を確かめた上で自然農法の原理を確立したのです。
秀明自然農法の流れ
1.自家採種した種を播きます
2.作物は土壌の様々な生き物と協力しながら、栄養成分を吸収していきます
3.肥料は与えません。肥料を与えると土壌の微生物の働きが悪くなり、土が弱ってしまうからです
4.農薬=殺虫剤などは、毒なので使いません。豊かな土を作り自然の生態系バランスを守っていきます
5.美味しくて自然のエネルギーに満ちた作物を収穫し、頂きます
清浄な土、自家採種した種子、生産者の作物への愛情と大地への感謝
自家採種した種へのこだわり
現代農法で使われている種は、ほとんどが「雑種第一代」という、種会社が開発した新しい品種です。
安定して一定の収量が得られるのですが、それは一代に限っての話です。
2代目以降は作物の形がバラバラになってしまいます。
秀明自然農法では、自家採種した種を使っています。自家採種とは、自分で育てた作物の種を採ることです。
作物は同じ土地で何代も育てていくうちに、その土地の気候・風土に合った種へと変化していきます。
土にはあらゆる栄養素が含まれている
現代農法では、作物に肥料を与えます。
しかし、肥料を与えることにより、土のバランスが崩れ、害虫が発生し、その害虫対策として農薬が用いられています。
土にはもともと、様々な栄養分が含まれています。
植物は「エンドファイト」とよばれる微生物と共生しています。
エンドファイトは菌糸を伸ばし、植物の根よりも遥かに広い範囲から栄養分を集めてくれますし、害虫への抵抗力も高めてくれますので、農薬を使わなくても栽培が可能になります。
ただし、肥料があるとエンドファイトは働いてくれません。
元気な土には栄養がある
肥料を与えれば、作物は大きく育つのですが、エンドファイトが働きません。
秀明自然農法では、肥料を一切使いません。肥料を使わないことにより、作物は根を地中深くまで伸ばし、たくましく育ちます。
厳しい環境にも耐える強い作物は、生命力にあふれる素晴らしい実をつけるのです。
生態系のバランスを守る
現代の農業では、害虫の発生と作物の病気が問題となっています。
そこで現代農法では農薬(殺菌剤・殺虫剤)を使うのですが、言葉を変えるとこれらは農業用の毒、「農毒」なのです。
人間の視点ではなく、もっと広い視点で見ると、害虫という存在はありません。
人間が栽培した作物を食べるため、害をなす虫「害虫」と呼ばれていますが、その害虫も他の生物の餌になったりと役割はあります。
多くの場合は肥料の与えすぎで土のバランスが崩れ、それによって害虫がやってきて、病気も蔓延しているのです。
自然農法で作られている土は様々な植物、昆虫、動物、微生物が平和に共存しているため、害虫や病気に強い、丈夫な作物が育ちます。
秀明自然農法として活動・普及
現在、この秀明自然農法は秀明自然農法ネットワーク(SNN)が岡田茂吉師の理念を受け継ぎ、秀明自然農法として活動・普及にあたっています。
秀明自然農法ネットワークは岡田師の提唱された農法を元に、様々な人々と手を携え、より良い社会を作っていくことを目的としています。